Googleの動画AI「Gemini Omni 1.2 Flash」で15秒の720p動画を1本作ると、Gemini APIでの動画出力料は約1.04ドルです。1ドル160円で換算すると約167円になります。Google Vidsなら、最長15秒の動画を月3本まで追加料金なしで作れます。 [1] [2] [3]
Googleは米国時間の2026年11月5日、Gemini Omni 1.2 Flashを発表しました。1回で作れる動画の長さは最長10秒から15秒に延び、720pの出力料は1秒あたり約30%下がりました。Gemini APIとGoogle Cloudでは、すでに一般提供が始まっています。 [1] [4]
1秒あたりの料金は下がりましたが、毎回上限まで作る場合、1本あたりの出力料は旧版よりわずかに高くなります。完成までに試作や手直しを何回するかでも、1本を仕上げる費用は変わります。
15秒で約167円。「0.07ドル×15秒」と少しずれる理由
発表にある「1秒0.07ドル」は丸めた金額です。公式料金表に沿って計算すると、15秒の動画出力料は1.04256ドルになります。Gemini APIでは、720pの動画1秒を5,792トークンとして計算します。トークンは、処理したデータの量に応じて料金を計算するための単位です。 [2]
計算式は「5,792 × 15秒 × 12ドル ÷ 100万」です。丸めた秒単価で計算すると1.05ドルになります。公式料金表に記載されている15秒の目安は約1.04ドルです。下の表では、丸める前の金額を使って円に換算しています。 [2]
| 長さ | 動画出力料 | 日本円の目安 |
|---|---|---|
| 5秒 | 約0.35ドル | 約56円 |
| 10秒 | 約0.70ドル | 約111円 |
| 12秒 | 約0.83ドル | 約133円 |
| 15秒 | 約1.04ドル | 約167円 |
円換算は1ドル160円と仮定しました。以下の試算も、対象は動画の出力料のみです。税金や為替手数料、人が編集などにかける作業費は含みません。Gemini APIでは、指示文や参照画像などの入力、テキストの出力にも別途料金が設定されています。 [2]
同じ10秒なら約31%安く、上限まで作ると約3%高い
旧版で上限の10秒まで作ると約1.01ドル、新版で上限の15秒まで作ると約1.04ドルです。同じ10秒で比べれば、新版の1.2 Flashは約0.70ドルで済みます。それぞれの上限まで作る場合は、秒単価が下がっても、動画が5秒長くなる分だけ1本あたりの出力料が少し上がります。 [1] [2]
| モデルと長さ | 1本 | 100本 |
|---|---|---|
| 1.1 Flash・10秒 | 約1.01ドル | 101.36ドル |
| 1.2 Flash・10秒 | 約0.70ドル | 69.50ドル |
| 1.2 Flash・15秒 | 約1.04ドル | 104.26ドル |
旧版で毎月10秒の動画を100本作っていた場合、新版でも10秒で作れば出力料は約32ドル減ります。100本すべてを15秒に延ばすと、旧版で10秒の動画を作っていたときより約3ドル増えます。予算を見積もるときは、普段作る動画の長さを基準にすると、値下げの影響が分かりやすくなります。
通常の生成や編集は最長15秒、最初と最後の画像を指定すると最長10秒
通常の生成や編集では、3〜15秒の動画を作れます。最初と最後の画像を指定し、その間の動きを作る場合は最長10秒です。たとえば、商品を手に取ってから使い方を見せるまでの流れは、15秒の動画として一度に生成できます。冒頭と最後に使う画像が決まっている案件では、10秒を上限に構成を考える必要があります。 [1] [5]
旧版の1.1 Flashは2026年8月に公開されました。当時から、既存の動画の続きを作ったり、360pで下書きを作ったりできました。新版では、通常の生成や編集で一度に扱える長さが15秒に延びています。 [6]
Googleは、指示を追加しながら同じ動画の背景や照明を変える例を公開しました。720pの15秒動画を手直しし、同じ長さと画質で出力し直すと、そのたびに約1.04ドルかかります。初回の生成に加えて2回修正すると、動画出力料は合計で約3.13ドルです。やり取りしながら直せる分、作業の手間は省けますが、予算には修正後の出力回数も入れておく必要があります。 [1] [2]
試作が3案なら、採用した1本だけを1080pにすると約56%安い
Google Cloudの料金で試算すると、15秒の動画を360pで3案作り、採用した1本だけを1080pに引き上げる場合、動画出力料は約2.09ドルです。最初から3案すべてを1080pで作ると、約4.69ドルかかります。 [5] [7]
| 作り方 | 計算の内訳 | 動画出力料 |
|---|---|---|
| 360pで3案、採用案を1080pに | 0.34758ドル×3回+1.04256ドル | 約2.09ドル |
| 1080pで3案 | 1.56384ドル×3回 | 約4.69ドル |
Google Cloudでは、動画の生成と、生成済みの動画の解像度を上げる処理とで料金の計算方法が異なります。15秒の動画を360pで出力すると約0.35ドル。その動画を1080pに引き上げる処理は約1.04ドルです。Google Cloudの料金表では、解像度を上げる処理に入力料はかかりません。 [7]
360pでも、構図や動き、場面の流れは判断しやすくなります。商品ラベルの小さな文字などは、1080pに上げてから確認する必要があります。細部を見比べるために複数の案を1080pに上げると、表に示したほどの差は出ません。
広告を3種類作るなら、最後の3秒は編集で差し替えられる
映像が同じで最後の案内だけが違うなら、共通の12秒を一度だけ生成し、残りの3秒を動画編集ソフトで足す方法があります。たとえば、商品の紹介映像は共通にして、最後に表示するキャンペーン名だけを3種類用意する場合です。
720pの15秒動画を3本生成すると、動画出力料は約3.13ドルです。共通部分の12秒を一度だけ生成するなら、約0.83ドルで済みます。手元の編集ソフトで案内用の静止画を足せる場合、丸める前の金額で比べると、動画出力料を約2.29ドル(約73%)抑えられます。 [2]
案内文を編集ソフトで入れれば、表記も自分で管理できます。ナレーションや映像の流れまで案ごとに変える場合は、使い回せる部分が減ります。どれだけ費用を抑えられるかは、共通にできる映像の長さ次第です。
Seedance 2.5と比較。15秒の費用と、1回で作れる長さ
音声付きの720p動画を15秒作る場合、Gemini Omniの出力料は約1.04ドル、Runway Dev経由のSeedance 2.5は4.50ドルです。Seedance 2.5は、音声付きの動画を1回で最長30秒まで作れます。 [2] [8]
| モデルと提供元 | 通常生成で作れる長さ | 15秒の動画出力料 |
|---|---|---|
| Gemini Omni 1.2 Flash(Gemini API) | 3〜15秒 | 約1.04ドル |
| Seedance 2.5(Runway Dev) | 4〜30秒 | 4.50ドル |
表は、参照動画を使わずに1回出力したときの料金を比べたものです。短い素材を何案も作るなら、Gemini Omniのほうが出力料を抑えやすくなります。20〜30秒の場面を一度に作りたいときは、Seedance 2.5が対応しています。比較は公表料金に基づくもので、映像の品質や採用までに必要な試行回数は同じ条件で実測していません。 [2] [8]
無料で試すならGoogle Vids。APIは別の料金体系
Google Vidsでは、個人のGoogleアカウントでも月3本まで追加料金なしで動画を作れます。開発者向けのGemini APIは有料です。同じモデルでも、使うサービスによって料金と利用上限が異なります。 [2] [3] [9]
- Google Vids 短い商品紹介や説明動画を試したい人に向いています。Googleの案内では、最長15秒の動画を月3本まで無料で作れます。対象の契約によっては、月3本を超えて生成できます。 [3] [9]
- Geminiアプリ 15秒の動画を作る機能は、Google AI Ultraの加入者に順次提供されています。 [1]
- Gemini API アプリへの組み込みや、動画をまとめて生成する用途に向いています。12月3日からは、旧モデルID「gemini-omni-1.1-flash」を指定したリクエストも新版で処理され、新版の料金が適用される予定です。 [2]
商品動画を公開する前に、ラベルの文字や商品の色、音声で読み上げた数字を元の資料と照らし合わせておくと、誤りに気づきやすくなります。Googleによると、スポーツの素早い動きや複雑な物理現象の表現には、まだ改善の余地があります。生成した動画には、AIで作ったことを確認する手がかりとなる電子透かし「SynthID」が付きます。 [1]
まとめ
15秒の720p動画を1回出力する料金は約167円です。完成までの予算には、試作や手直しで出力する分も含めておきましょう。長さが必要な場面には15秒を使い、構図や動きを見比べる段階では低い解像度で試作する。場面ごとに必要な長さと出力回数を分けて考えると、どこで費用を抑えられるかが見えてきます。
関連ページ
AIで作られた動画かどうかを調べる方法や、公開後に複数の動画を出し分ける仕組みは、次の記事で紹介しています。
- Google、SynthID Detectorを一般公開――AI画像・動画はどこまで見分けられる?
- YouTubeが動画編集をAI化 3種類の動画を自動比較、サムネもチャンネル専用に生成
- Claudeに「Dashboards」「Motion」——データから動くグラフや説明動画を作れる新機能
出典
料金の試算には、Gemini APIとGoogle Cloudそれぞれの公式料金表を使いました。料金と提供条件は2026年11月8日に確認しました。
- Google公式ブログ Gemini Omni 1.2 Flashの発表
- Google AI Studio Gemini APIの公式料金表
- Google公式ブログ Google Vidsでの15秒動画と無料枠
- Google Cloud公式ブログ Gemini Omni 1.2 Flashの一般提供
- Google Cloud公式資料 Gemini Omni 1.2 Flashの仕様と制限
- Google公式ブログ Gemini Omni 1.1 Flashの発表
- Google Cloud公式料金表 動画出力と画質の引き上げ
- Runway Dev公式資料 Seedance 2.5のAPI仕様と料金
- Google Workspace公式ブログ Google Vidsで使える契約と提供時期



コメントを送信